「三本足の跨線橋と巨大徳利の駅」
池谷駅は四国の幹線である高徳線とローカル線である鳴門線とがVの字に分岐する鳴門線の起点駅である。終点の鳴門駅まで8.5キロ、7つしかない駅、普通列車のみ、端から端まで運賃 円の、これぞローカル線と呼ぶにふさわしい鳴門線である。
鉄道マニアにとっての池谷駅の見処は有名な三叉の跨線橋である。V字に分かれた二つのホームに挟まれた位置に駅舎があるため、どの方面の列車に乗るにも、駅舎から一旦この跨線橋の真ん中の階段に登り左右に渡らなければならない。もともと無人駅なので、周りの田んぼのどこからでもホームにあがれるはずなんだが、そのあたりは行儀良く造られているのである。
一方、一般の人にとっての見処は、駅舎から跨線橋に登る手前の茂みにある、狸の祠と巨大な徳利とお猪口である。近くには県下随一の清酒『鳴門鯛』の酒蔵があるのだが、その広告ではない。この駅が出来る前にここに住んでいた段四郎狸をお祀りした祠であるとの説明がそえられてあった。おそらく徳利とお猪口とはいわゆる「お供え物のお酒」としてつくられたのであろう。
およそどの地域でもどの時代においても、線路や駅は国策として造られたものであるが、敷設の際に立ち退きにあった狸にきちんと礼を尽くしている姿勢は、古来より狸を自然界の眷属として親しんできた狸王国・四国らしいところである。
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「田園地帯の閑静な駅である。」
田園地帯の閑静な駅である。
「三つ足跨線橋から高松方面を背にして、左が鳴門行きホーム、真ん中が駅舎への道、右が徳島行きホームである。」
三つ足跨線橋から高松方面を背にして、左が鳴門行きホーム、真ん中が駅舎への道、右が徳島行きホームである。
「駅改札を入った茂みにある巨大な徳利とお猪口。その後ろに祠がある。」
駅改札を入った茂みにある巨大な徳利とお猪口。その後ろに祠がある。
「どうやら駅の先住の狸をお祀りしたものであるらしい」
どうやら駅の先住の狸をお祀りしたものであるらしい
「駅から歩いて5分で「大麻中学校」。修学旅行や県外への遠征のときは、まず「おおあさ」とは読んでくれないらしい。(笑)」
駅から歩いて5分で「大麻中学校」。修学旅行や県外への遠征のときは、まず「おおあさ」とは読んでくれないらしい。(笑)
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