「サバの聖地」
牟岐駅を越えると次は鯖瀬の駅である。牟岐線もいよいよ南の果てに近づく。ここは四国霊場番外札所の鯖大師(正式名 八坂寺)の門前の駅である。旧約聖書によるとエルサレムのソロモン王に教えを請いに南の果てから「シバの女王」が訪れたとあるが、ここは徳島の南の果てに弘法大師が教えに訪れた「サバの聖地」である(笑)。
江戸時代に書かれた四国遍路最古のガイドブックである「四国遍路指南」によると、この地を訪れた僧・行基が塩鯖の接待を渋った馬追を諭した伝説から鯖瀬の地名が生まれ鯖大師が建立されたとのことである。これが後世において弘法大師がらみの伝説になったのであろう。
鯖大師には、3年間を鯖を口にしないと願いが成就するとの「鯖絶ちの祈願」なるものがある。現代の調味料にはサバの出汁や魚粉が含まれるものが多く、ユダヤ教のコーシャ料理のように厳格に守ることは容易ではないと思われる。祈願を終えて出てきた駅前の国道沿いでは、早速、名物の「さばせ大福」なる饅頭餅が売られているが、これには別にサバが入っているわけではないのでOKである(笑)。
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「ホーム上の待合所だけの駅である」
ホーム上の待合所だけの駅である
「古来、四国で信奉されてきた「鯖大師」参拝のための駅でもある。」
古来、四国で信奉されてきた「鯖大師」参拝のための駅でもある。
「鯖大師の鯖絶ち3年祈願」
鯖大師の鯖絶ち3年祈願
「駅裏の国道にはお土産の「鯖大福」もある」
駅裏の国道にはお土産の「鯖大福」もある
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