「鍋焼きラーメン駅に変貌中」
須崎駅は一見して地味で小さな駅であるが、実は駅長も常駐する拠点駅である。土讃線の前身である高知線は大正13年にこの駅といの町の日下駅間の開業から始まったのである。その後に高松方面、中村方面へと延伸していって土讃線となった。つまり土讃線の起点駅であるという由緒正しい駅なのである。
須崎市はかつては高知市に次ぐ県の中核市で、漁業のみならず農業やセメント産業で栄えてきた。近年は県内の他の町同様に人口減に悩まされ、観光産業へのシフトを考えているようである。古くからの玄関口である須崎駅にも、その取り組みの試行錯誤がかいまみえるのである。
列車に乗って年月を経た駅構内に入ってくると、どうしても目に付くのが「得体の知れないケモノが鍋焼きラーメンを食べている須崎市の看板」と「どうもアンパンマン系のキャラクターっぽいのだが、いまいち胡散臭さがぬぐえないユルキャラと、得体の知れない小動物キャラによる鍋焼きラーメンの看板」(写真参照)である。 まずこの小動物は河童の原型にもなった言われる「幻のニホンカワウソ」である。1979年に日本で最後にここ須崎市の新荘川で目撃されたもので絶滅危惧種に指定されていたことから、須崎のメインキャラクターとして用いられてきた。一方、鍋焼きラーメンについては皆さんもご存知のように、一食堂のメニューであったものを、地元の町おこしブームで高知を代表するB級グルメとして啓蒙され振興され、最近では今回のイラストの人呼んで「なべラーマン」まで登場させた次第である。
このように市のイメージは、幻のカワウソ+鍋焼きラーメンのラーメンセットとして売り出されてきたのだが、ついこのあいだ、ニホンカワウソが最終的に絶滅種に指定されてしまった。「生息地」から「博物館入り」になってしまってさぁたいへん。このまましらんふりして放置するのか、なべラーマンだけに絞り込むのか、ホームの看板も動向が注視されるところである(笑)。
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「須崎駅。ここは古くから栄えてきた漁港の町である。よくよく見ると駅と広場の境目に一段の段差があり、遠い目をして格好良く降り立った風来坊はまずここで派手にコケる。(2度の体験談 笑)」
須崎駅。ここは古くから栄えてきた漁港の町である。よくよく見ると駅と広場の境目に一段の段差があり、遠い目をして格好良く降り立った風来坊はまずここで派手にコケる。(2度の体験談 笑)
「高知県で最初に出来た伝統ある駅である。」
高知県で最初に出来た伝統ある駅である。
「駅前にはD51機関車の動輪が飾られている。」
駅前にはD51機関車の動輪が飾られている。
「ホーム線路脇の「鍋焼きラーメンの町」の看板。正真正銘やなせたかしさんのデザインキャラクターということだが、絵のタッチのせいか、どことなくパッチもんくさいのは気のせいか?(笑)」
ホーム線路脇の「鍋焼きラーメンの町」の看板。正真正銘やなせたかしさんのデザインキャラクターということだが、絵のタッチのせいか、どことなくパッチもんくさいのは気のせいか?(笑)
「駅ホームに忽然とたつ看板。保護動物ニホンカワウソ(絶滅してしまったが)に、こんなもん食べさせたら口中を火傷すること必至。(笑)」
駅ホームに忽然とたつ看板。保護動物ニホンカワウソ(絶滅してしまったが)に、こんなもん食べさせたら口中を火傷すること必至。(笑)
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