「電車が来ると大騒ぎ」
高知市内を十字に走る路面電車「土佐電気鉄道」。高知では「とでん」というと「都電」ではなく「土電」のことをいう。42番で書いたように高知県内は他県に比べて道路が狭い。特に尋常でないのは、はりまや橋に向かう土電伊野線がJR朝倉駅前から曙橋方面に分岐して鏡橋までの500メートル区間。センターラインのない片側1車線の対面通行道路に路面電車が走っている。こうなると道路の上に電車が走っているのではなく、線路の上を自動車が走っているのと同じである。
そもそも土電は、東京の山手線に負けず劣らずの過密ダイヤで電車が運行している。この狭い区間に電車が3本とかは当たり前である。もともと昔の旧道なので電車も安全のためにゆっくりと走らねばならない。しかも今もって生活道なので通行車両はとても多い。電車と車との渋滞道路である。
特に鏡橋方面にむかう車にとっては、同じ車線に正面から電車が走ってくることになるのである。慣れている地元の車はタイミングを計りながら対向車線をうまく使って電車を縫って走っているが、間違って入ってきた県外ナンバーにとっては・・・前を走る大型車が車線を急に変えたと思ったら、いきなり電車が正面からこちら向きに突進してくるのである。長年普通に車を安全運転してきた人にとって、これはもう阿鼻叫喚の地獄絵図である(爆笑)。
もちろん電車はすぐ止まれるので事故に発展することはないのであるが、こんなことがあちこちで恒常的に起こるのである。おかげで大都市からの高知市への転勤者の中には、市内での自動車運転にトラウマを持ってしまい赴任してしばらくは土電利用で営業周りをする人間が結構いると聞く。観光客の方もこんな市内の名所巡りには土電を使ったほうが絶対に安心である。このハードルの高さがこの町の公共交通機関の利用を促しているのである。(笑)
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「JR朝倉駅は正面写真だけ見るとロッジ風のおしゃれな駅であるが、周囲はまったく普通の市街地。高知県民としてはとりあえず見立っておけば理由はなんでもかまわんのである(笑)。」
JR朝倉駅は正面写真だけ見るとロッジ風のおしゃれな駅であるが、周囲はまったく普通の市街地。高知県民としてはとりあえず見立っておけば理由はなんでもかまわんのである(笑)。
「自動車が後から来る土電に追い立てられる。(笑)」
自動車が後から来る土電に追い立てられる。(笑)
「土電を追い越しすバスと、ビビリまくりの対抗車。」
土電を追い越しすバスと、ビビリまくりの対抗車。
「ゆっくりと走る土電を待ちきれず、次々と追い越していく地元の車の流れ」
ゆっくりと走る土電を待ちきれず、次々と追い越していく地元の車の流れ
「てっきり避けてくれたと思って突っ切ると、向こうからすれ違いの電車と対向車の列が並んできていて、このあと、たいへんなことになってしまった。(涙)」
てっきり避けてくれたと思って突っ切ると、向こうからすれ違いの電車と対向車の列が並んできていて、このあと、たいへんなことになってしまった。(涙)
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