「四国最大の急坂」
そもそもこの区間を札所に推薦してきたのは、JR四国内部の鉄ちゃんである。なんでも四国内で有数の急勾配区間であるらしい。晩秋の雨の日には落ち葉が車輪とレールに挟まってスリップする音が聞こえるということであるが、そんなことは一般乗客にとってはまったくもってどうでも良いことである(笑)。
実際に急勾配であることは事実である。鉄道の場合の勾配はパーセント(百分率)ではなくパーミル(千分率)で表されるのであるが、この区間は1000分の33。日本の普通鉄道の上限は1000分の40であるので最大勾配に近い上り坂である。ただしケーブルカー(札所の八栗ケーブルで288)やインクライン(札所の馬路村インクラインで675)その他の産業用モノレール(札所の奥祖谷観光周遊モノレールで840)ほどのものではないので、一般人乗客には体感はあまりない。ゆっくりかつ長く続く坂道である。
この区間は、重い列車を引っ張る機関車にとってはたいへんな坂道であったらしい。現在は各客車とも動力を備えているので大きなストレスはない様であるが、線路自体は昔のままであり、その時代の鉄道マンの苦労がしのばれる区間である。
坂を上りきるころに宇和海の法花津湾が見下ろせるポイントがある。ここまで来て初めて、この坂の長さを思い知ることができる絶景である。
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「線路端で見かけるポリタンク」
線路端で見かけるポリタンク
「中にはスリップ防止用に撒かれる砂利が常備。「すべらない砂」として受験生や芸人に密かに人気らしい。(笑)」
中にはスリップ防止用に撒かれる砂利が常備。「すべらない砂」として受験生や芸人に密かに人気らしい。(笑)
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